金型を設計・作成しプレス加工する…。しかし大栄工業の仕事はそれで終わりではありません。
そこからさらに表面加工処理・組み立て、そしてジャスト・イン・タイムの納品など、
プレスに関わるすべての工程に幅広く関わることで、お客様のニーズにより細かく、
しかもスムーズに対応することが可能になりました。


 ▲最初はただの平板も   ▲みるみるうちに    ▲絞られて     ▲見事な角筒形になるのだ


「深絞り」は、数あるプレス加工の中でも、最も高度な技術が要求されます。求められている形状や板厚を実現するためには、金型の設計段階から非常に多くのファクターを考慮に入れなければなりません。製品の形状・板厚、材質金型の材質、型の制度、絞りの速度、圧力…。これらのファクターを少し変えるだけで、材料の流れ込みが違って、形状も板厚も変わってくるのです。上の写真をご覧ください。これは自動車の電子回路のシールドボックスですが、このように平版から筒状になるまで何回ものプレスが繰り返されます。「のびしろ」「ちぢみしろ」を考慮に入れながら、ひとつひとつの金型を設計するのですから、まさに深絞りは職人の技術。長年にわたって培ったノウハウがなければできない技なのです。



金型の設計・製作、プレス。しかし、大栄工業の業務はそれだけではありません。プレスで成型した部品に金具を取り付けたり、組み立てたり…といった簡単な組み立てや加工なら自社でやってしまいます。そのために当社は自動スポット溶接機を6台、普通のスポット溶接機を8台導入。スポット溶接機は別名・抵抗溶接機とも呼ばれ、1万アンペア以上もの電流を流し、鉄の抵抗を利用して溶接する機械です。溶接だけでなく、絶縁フィルム張りなども行ってます。当社から運ばれてお客様の工場に着いたときは、もう他の部品と組み立てられる段階にまでなっています。あくまでちょっとした気配りに過ぎませんが、案外、お客様の信頼はこういったところから生まれるのかもしれません。


当社のモットーは「必要なものを、必要なときに、必要なだけ造る」こと。一度に大量の部品を生産しても、在庫が増えて、置き場所に困るだけです。当社は、最大の取引先である(株)デンソーを見習い、「後補充生産方式」を採用しています。部品の収容ケースには商品名、バーコード、個数、納品日などが記されており、(株)デンソーなどの取引先を直結したコンピュータで生産・原価を管理。生産の後工程で引き抜かれた分だけ、前工程の加工をすることで、ジャスト・イン・タイムの納品と必要最小限の在庫保持が可能になりました。また在庫は自動倉庫などに、常時1650種類の部品を一定量、保管しています。金型も約600品番が保管されており、どんな部品が,いつ必要になっても対応できます。


(株)デンソーは、当社の売り上げの80%を大きく超えるほどの最大の取引先です。もちろん、デンソー協力会にも加盟しています。主担当事業部(協力メーカーが、主としてどの事業部の仕事をするか決めたもの)のエレクトロニクス事業部からは、主に自動車の電子回路シールドボックスの生産を受注しています。自動車の電子部品は急速に普及しており、前述のEFIやTRCのほかに、アクティブ・サス、TEMSなどの電子制御サスペンション、ABS(アンチロックブレーキシステム)電子制御オートマチックのECT-Sさらにエアバック、ナビゲーションシステム…と数え出したらキリがないほど。電子部品は今後も増え続ける傾向にあり(株)デンソーとの関係も、さらに蜜になっていくに違いありません。